「ステンレスって硬くて穴があけられないんですが、どうしたらいいですか？」

津守合金製作所　石川良隆です。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

 

去年は、排ガスデータの偽装、免震ゴムの偽装、
マンションの偽装、五輪エンブレムの撤回と、なにやら「偽」な出来事が多かったですね。

今年は公明正大に「本物」な良いニュースがたくさん出てくるといいですね。

津守合金は、これからもこれまでもステンレスで真剣勝負します！

 

さて、そんなステンレスに関して、よくこんなご質問をいただきます。
『ステンレスって硬くて穴があけられないんですが、どうしたらいいですか？』

 

普通の鉄は、ステンレスよりもやわらかいので、
ホームセンターで売っている「鉄工用ドリル」で穴を開けることができます。

ステンレスは、鉄よりも硬いので苦労はしますが、
実は「鉄工用ドリル」でも穴を開けることができます。
しかし、何個か穴をあけていくうちに、ドリルがまったく切れなくなってしまいます。

 

これはなぜかというと、ステンレスの方が鉄よりも熱伝導率が低いからです。

熱伝導率が高い鉄は、ドリルの摩擦熱が鉄そのものに伝わりやすいので、
ドリルの熱が鉄に逃げていき、ドリルを冷やしてくれます。

一方、熱伝導率が低いステンレスは、ドリルの摩擦熱がステンレスに伝わりにくいので、
ドリルの熱はドリルに残り続け、最終的には焼けて切れなくなってしまいます。

したがって、
『鉄よりもステンレスの方が穴を開けにくい』 ということになるのです。

 

これの解決策は簡単です。
ドリルを冷やしてあげればいいのです。
「油」をドリルにつけてください。

ホームセンターに「切削油」というものが売っていますので、それをドリルにつけてみてください。
切れ味がおちずに、今までよりも楽に切れると思います。

私のおすすめは

「ステンコロリン　緑」

 

「ステンレスが豆腐になりました」
さすがに豆腐にはなりませんが、かなり楽になります(笑)
これはホームセンターには売っていないかもしれません。インターネットでの購入をおすすめします。

ぜひお試しください。

石川 良隆