ステンレスって錆びないの? お手入れのコツをご紹介
こんにちは! 津守合金製作所 石川良隆です。
先日、お客様から
「津守合金のロッドホルダーは全然錆びなかったよ~」
と嬉しいお電話を頂きました。
ステンレス専門の艤装品メーカーとして、これほど嬉しいことはありません。
電話を受けた女性スタッフも喜んでおりました。
K様、本当にありがとうございます!!
ステンレスは、英語で「stainless」と書きます。
汚れ(stain)が・つかない(less) =「錆びない」 という意味なのですが……
ボートオーナー様は御存知のとおり、
ステンレスは
錆びます。
なんでやねん!「錆びない」って意味じゃないんかいッ!って感じですよね(笑)
「ステンレスは錆びに強い」とは言いますが、条件によっては錆びてしまうんです。
ステンレスは、鉄が主成分の合金です。割合で言うと70%以上は鉄で出来ています。
そして鉄はとても錆びやすいものです。
では何故ステンレスが錆びにくいかというと、配合されている「クロム」という物質に秘密があります。
クロムが空気中の酸素と結びついて、ステンレスの表面に目に見えないほど薄くて強靭な保護膜を形成します。
その膜がバリアの役割を果たすのです。
私が子供の頃にそれを知ったとき、「魔法みたいでカッコいい!!」と思いました。
それ以来、ステンレスは魔法の素材だと思っています(笑)
さて、そんな魔法のバリアですが、
ステンレスを長期間濡れたままにしたり、海水がついたまま乾かしてしまったりすると、
クロムと酸素の結合が邪魔されてしまいバリアの働きが弱まります。
すると、ステンレスも錆びてしまうんです。
海に出たあとは、真水で濡らした雑巾でサッとひと拭き+から拭きするのが長持ちのコツです。
そのほかにも、鉄などのサビが表面に付着して、錆びてしまったように見えることがあります。
俗にいう「もらいサビ」です。
放置するとそこから本当に錆びてしまいますので油断禁物。
ですが早いうちであれば、市販の研磨剤を布につけて磨けば、元通りキレイになります。
磨いたあとは、ステンレスに含まれるクロムによって、自動的にバリアが復活します。スゴイでしょ?
きちんとお手入れすれば、ステンレスは非常に錆びにくい素材です。
末永くお使いいただけますと嬉しいです。
石川 良隆